大家族が幸せに暮らすための工夫が満載!フォトエッセイ「へぐりさんちは猫の家」

大家族が幸せに暮らすための工夫が満載!フォトエッセイ「へぐりさんちは猫の家」 久々のニュース記事はブックレビューを。6月に出版されたフォトエッセイ「へぐりさんちは猫の家」(幻冬舎)を読ませて頂く機会がありましたので、簡単にご紹介したいと思います。

 こちらは一級建築士・一級愛玩動物飼養管理士の廣瀬慶二さんによる著書で、廣瀬さんはペット共生住宅の専門家として国内のみならず海外でも知られた方です。この本では、その廣瀬さんが手掛けた猫のための工夫が満載の家「へぐりさん」のお宅について、たくさんの写真が散りばめられつつ紹介されています。

 へぐりさん一家は猫15匹、犬5頭、そしてお父さんとお母さん、娘さんの3人の人間がいるという大家族。そんな一家が平和に、そして幸せに暮らせる家を設計してほしいという依頼があり、廣瀬さんがどのようにして新しい家をデザインしていったかをたどるような構成になっています。

 ジグザグのキャットウォークや螺旋階段状のキャットツリー、猫のための通り道、猫用ドア、猫窓、くつろぐ居場所としての猫棚、爪とぎ用の大きな柱、ごはんや水飲み場としてのスペース、そしてもちろんトイレも。ありとあらゆる場所にさまざまな工夫が凝らされていて、きちんとその理由にも触れられているので「なるほどなぁ」とうなりながら読み進めていきました。

 例えば、どうしても臭いが気になる猫のトイレについては、臭いが空気よりも重いことを利用して半地下のような低い場所に設けたり、タイル貼りにして丸洗いしやすい構造になっていたり。また、換気扇も低い場所に設置することで、臭いが人間の鼻の高さにまでのぼってこないようになっているそうですよ。

 また、15匹もいるのですから、同じ猫でも若い子もいればシニア猫もいます。ですので、若い子向けのアクティブな猫道だけではなく、もう体にあまり無理がきかないような、そんな彼らでものぼりやすいよう配慮された穏やかな猫道も併設されているのだそう。

 もちろんフォトエッセイですので、写真を眺めながらぱらぱらとめくるだけでも楽しむことができます。そしてパラグラフの間にときどき挟まれている、猫たちの気持ちを代弁?したセリフと写真には思わずクスッと笑ったりもしつつ。

 廣瀬さんは、猫たちの生活や性格を観察するために以前の家を取り壊す前にも家庭訪問を実施したり、家族の意見も取り入れながら100枚以上の図面を書いたりしたそうです。そうした細やかな作業や長い期間を経たからこそ完成した、素敵な新しい家。猫たちはもちろん、犬も人も存分にそこでの生活を満喫しているのでしょう。そんなことがページをめくるたびに存分に伝わってくる一冊でした。きっとこの本を読んだ猫好きさんの誰もが、猫たちとともにこんな家に暮らしてみたい!そう思ってしまうのではないでしょうか。

【関連リンク】
へぐりさんちは猫の家(幻冬舎)